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気のむくままに、更新中… いわゆるネタ。 本館は更新が止まっていますが、日記は儚く動いてます(^_^;) PCからでも携帯からでも見れますが、PCからの方が見やすいかと…。 *関連会社様とは一切関係がございません。個人の趣味の範囲内・常識の範囲内でお楽しみください。
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ピク支部で上げた話に、ねーさんを登場させてみました。

旅行先でこんな時間までバーの椅子を温めている――そんな状況にレオンは嘲った。








どうにかもぎ取った久々の休暇。どうせ気楽な一人旅だ。少しは贅沢をしようと大枚をはたいて、ラスベガスへ飛んだ。


有名なマジシャンのショーを観て、ものは試しとカジノへ足を伸ばしたのが不運、だったのだろう。


別に損した訳ではない。職業柄他人を観察するのは得意な方である。機械は兎も角、対人であるならそれなりだった。


ポーカーにも飽きて、そろそろ自室に戻ろうかと立ち上がった時だ。





歌うような声が聴こえてきたのは。





反射的にそちらの方へ視線を走らせる。


髪の毛が少し結い上がり、ダイヤモンドがちりばめられた蝶の髪飾りが、ホールの明かりで白く輝く。その白い蝶は、艶やかな黒髪に羽を休ませている様だった。そしてトレードマークの朱を今夜も纏い、彼女はそこに居た。





(……っ)





戦場では見せない、姿だ。


自分が知っているのは、血と硝煙と腐臭の中で優雅に冷たく微笑み立つ彼女であって、あんなに着飾った姿ではない。


彼女がここに居ると言うことは、何かの任務を帯びている可能性が高い。それでも、誰かの側で着飾り笑う姿は、酷くこちらの精神を消耗させる。





知らない。





(……)





見知らぬ女が、身なりのいい男と遊びに興じているだけ。





ただそれだけ。





――あぁ、こんな夜は酒が恋しくなる。








レオンの手にある、琥珀に浸かった氷がゆっくりと溶けていった。








そろそろ部屋に戻らなくてはならない。ここはホテルから少し距離のあるバーである。


酒で前後不覚になったエージェントが醜態をさらすなど、笑い話にもならない。


だが、体は命令を撥ね付ける。立ち上がる為に横に出した左足の感覚がふわふわして使い物にならなかった。





「くそ」


「少し頭を冷やしたらどう?」





音もなく差し出されたのはコップに並々と注がれた水と、小さな錠剤。





「明日、ベットに沈みたくなかったら飲みなさい」





歌声が、頭の中を巡る。


鼓膜を振動させ、中枢部を麻痺させる。





「レオン」





その声に導かれる様に錠剤を掴み、一気に喉奥に流し込んだ。些か乱暴にコップをカウンターに置くと、僅かに視界がクリアになった気がした。





さっきの男は?任務は?何故ここに?


あの髪飾りは一体何だ?似合ってない。お前にはもっと。


大体、あんなもの、俺が。


俺が――。








訊きたいこと、言いたいことは堰をきった様に出てくるのに、舌がうまく回らない。





「レオン?」





流石に黙ったままの相手が心配になったのだろう。


意外にほっそりした指が、自分の方へと伸ばされた。


甘い香水。


血も硝煙も腐臭もしない。





レオンは、それを絡めとると、そのまま目を閉じた。








◇◆◇


カジノで、しょんぼりしていた、忠犬のゴールデン・レトリーバ・レオンを見掛けたので、即行で本日の任務(ハニー・トラップ)を完了してきた、らしい。


裏設定ではシャワー浴びて、諸々の証拠を洗い流してる…とか(苦笑)

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ホシノヤドリギ
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自己紹介:
現在、役者として成功することを夢みつつ、しっかり腐女子になっている20代です。

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