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最初に声を荒げたのは、一番無口な少年だった。
「あなたは、そうやって逃げるんだ!!!いつも、いつもそうやって」
視線の先には無様にうずくまる人影。
「止せ。シュラ」
「俺が殺したんだ。あなたの命令で。もう、彼はいない。なのに」
なのに、この目前の男は彼を求め、彼にすがる。
もう、いないのに。
「あなたが弱いからだ」
「言葉が過ぎるぞ、カプリコーンのシュラ」
同輩の一人が、二人の間に割って入る。
「止めるな。キャンサー!
・・・彼が死んだのは、そうやって逃げるからだ!!!臆病者!!!」
「止め…!!!!?」
「黙れ黙れ黙れ!!!」
カランと、乾いた音が響く。
黄金のマスクが落ち、それは、くるくると回転しながらピスケスの足元まで転がった。
「お前に何が分かる。私の何が!!」
相手にまとわりつく、黒い影。しかし少年の視界にはそれは映らない。
「・・・ガ・・・」
気管が潰され、風の通る音のみが辛うじて耳へと入ってくる。
「私は!私は、」
咽喉を締め付ける手は病的までに白く、小刻みに震えていた。
「お、おやめ下さい教皇!シュラが、カプリコーンが死んでしまいます!!!」
「私じゃない!!!私がやったのではない。違う・・・・・・違わない・・・?私が?私は・・・私は・・・」
金髪の少年が二人へと駆け寄った。震える手を引き剥がそうとする。
「シュラ、シュラ!手を、手を離してください。教皇!!」
「私、私は誰だ・・・」
震えが、全身を駆け巡る。
「教皇!!」
「アフロディーテ、動くな!!」
「!!」
長い金糸がゆっくりとたなびいた瞬間、硬い石の床に二人の身体が叩きつけられた。
青年を覆っていたマスクが、遥か後方へと投げ出される。
美しい髪が、漆黒へと姿を変える。
「アフロディーテ!シュラを連れて行け!急げ!!」
「デスマスク、君は・・・」
「速く!!」
この空間に、低い嗤いが木霊した。
◇◆◇
終わってみる(笑)
蟹15歳、山羊・魚14歳ぐらい希望。思春期。
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