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眼をあければ、そこに映るのは誰でもない彼の笑顔・・・だと、信じていた。
「兄さん!」
眼を開いて、ゆっくりと起き上がった瞬間に感じた強い衝撃。
それは、成長した弟だと分かるのに幾秒か。
大きくなったと、アイオロスは思う。もう13年も立つのか。
最愛の弟を抱きしめたまま、彼は視線を周囲に向ける。
大半の者は記憶より成長した姿で。
けれど、一人たりない。
どこに居る。
話したい事が沢山ある。
「?兄さん?」
「……サガ」
懐かしい友は、一人離れ、光が差し込む入り口の側に、何も言わずにたたずんでいた。
さながら、人形の如く。
石棺に手をかけ、起きあがろうとするも上手く体が言うことを聞かず、縁から手が何度も滑り落ちた。
ふらつく脚を叱咤し、ゆっくりと立ち上がる。
「サガ、」
沢山、話したい事があるんだ。
昔のように、笑顔で迎えてくれると思っていた。
困ったような、けれどうれしそうな声で名前を呼ばれるものと思っていた。
けれど、相手はその美しい顔を綻ばせる事は無く、瞳を大きく歪ませると部屋から消えた。
「サガ!待っ…!!!」
追おうと脚を踏み出した刹那、一陣の銀光が傍らを駆け抜ける。
「デス!!」
仲間の驚いた声と、
鈍い衝撃音は同時だった。
「馬っ鹿野郎が!!」
逆光でその青年の表情は見えない。
青年は更に右腕を振り上げた。
「馬鹿野郎!どうして何も言わずに行った!!何故あいつを一人にしたんだ!!!何故だアイオロス!!!!俺たちはそんなに当てにならなかったのか!!!!!」
シュラは眼を逸らし、対照的にアフロディーテは凝視している。
◇◆◇
復活による犠牲
こんなシーンが浮かびました(笑)
蟹さんには、めいっぱい叫んで貰いたい。
だって他に言いそうな黄金がいないんですもの。
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