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「うどわ!何だこの暗さ!!」
いつものように執務室にお邪魔し、いつものように相手をからかおうと思ったら、何故か彼は落ち込んでいた。
ティータイムなのだろう。一応、紅茶とクッキーがあるが、すっかり冷めてしまっていた。
「ほら、ラダマンティス。あなたの恋人が来てますよ」
「ミーノス。何度言ったら判る。俺たちはそんな浮いた関係ではない」
「おや?では何なんです?」
「…GIVE and TAKE」
「何だよその間は」
アイアコスはクッキーをぼりぼり食べながらカノンを指さす。
「アレだろ。俗に言う、S…」
「言わなくて良い!兎に角なんだこの馬鹿は」
意味ありげに笑う、ミーノスとアイアコスの二人。
「オイそこの甘い奴」
「バレンタインです」
「何があったんだ?」
「…ご存知ないんですか?」
「だから聞いているんだ」
「アテナとペガサス座のことですよ」
「…?確か今日…って、なるほど」
「Wデートだそうです。パンドラ様はフェニックスと」
「だからって何もここまで落ち込むことないだろうが」
「この堅物は一応、イギリス人ですからね。女王様に弱いんですよ」
「あーなるほどね」
「…何故そこで俺を見るんだアイアコス」
「気のせい気のせい」
◇◆◇
女王様が好きなのは私です(苦笑)
「ほら」
「いや、ほら、と言われてもだなカノン」
ラダマンティスはパフェを見ながらそう言った。
「甘いものは疲れに良いと聞いたが」
「そうなのだがな。カノン。しかしこれでは俺は食べれないのだが…」
ラダマンティスは、何故か椅子に座らせられ、両手足を小宇宙を込められた鎖で雁字搦めにされていた。
「問題ない。ホラ、食え」
ザクッ!っとそのパフェに長細いスプーンを挿し、生クリームを掬うと口元に持って来る。
「ほらな」
「……」
このまま食え、と言う事らしい。
アレだ。街のカフェで良く見かける、「はい。あ~~んして食べてねvダーリンvv」とか言うシーン。
そのまんまである。
勿論、このまま逃げる事は出来るのだが、それはそれで今後揉めそうな気がする。
一度怒らすとそれが100倍返しで己の身に跳ね返ってくるのである。
「ほら」
目の前でスプーンがゆらり、ゆらりと揺れ、暫しの葛藤の後、ラダマンティスは口を開いた。
◇◆◇
餌付け…。
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