気のむくままに、更新中…
いわゆるネタ。
本館は更新が止まっていますが、日記は儚く動いてます(^_^;)
PCからでも携帯からでも見れますが、PCからの方が見やすいかと…。
*関連会社様とは一切関係がございません。個人の趣味の範囲内・常識の範囲内でお楽しみください。
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*本編終了直後。BL仲間主。
あの星降る夜に、変わった。
「私とカイは、一度郷里に戻るわ。“あの人”のことを思うと、そうした方がよさそうだから」
「うん、僕もそう思うよ」
天使たちが在るべき所に還ったように、仲間はそれぞれの場所へ。
「おれが直ぐ戻ってくるからよ!」
「ふふ。僕は大丈夫だよ。二人とも、ゆっくり休んでね」
かつて天使だった人間には、その場所が無い。
「暫くはリッカの元に居るつもりだけど」
「そうね、分かったわ」
頼もしい仲間が、二人、去った。
常に共に居た妖精は、とうに見えくなっていた。
皆、居なくなる。
この世界に一人だけ。
それが運命ならば。
それを受け入れよう。
「君はどうするの?」
「元より帰る場所などない」
「ここに居るの?」
「心が向くままに」
「その心は何て?」
赤毛の仲間はその眼を細くして、ツァーリを見る。
その、儚い日溜まりを。
窓から陽光が降り注ぐ。本来ならば、銀髪なそれを内包し輝くはずなのだが、今は、反射することも出来ずに、深い闇を作っている。
「…触れ合っていれば、自ずと通じると思っていたのは間違いか」
エスは一歩、ツァーリへと進む。床がギチリと鳴った。
「君は人間で、僕は天使…だったから」
かつて、彼は人で己は天使だった。
だから目の前の仲間は、決定的な出来事を避けてきた。
その曖昧さが、ツァーリを混乱させていた。
この気持ちは何だろうか。彼が去ったら寂しいのか。
何故?
答えはすぐそこにあるのに、それを直視する勇気がない。
向こうから触れてくれれば、あるいは。
エスの手が、ツァーリの白磁の膚に触れた。
触れた手の甲にあるのは、無数の傷痕。一番目立つのは、知り合った当初にツァーリを庇って出来たものだ。
「僕は、何故君が僕に固執するのか分からない。でも、こうして体温を感じると、…安心するんだ」
「………分からない、か」
銀髪の青年は、強く目をつぶった。相手の表情がとても苦しそうにしていたから。
「知識としては理解しているよ。でも、今はまだ、分からないんだ」
指先がゆっくりと輪郭をなぞる。なぞられた所が、熱を持つ。
厳重に封印した心がある。
そこに答えがあるのに。
「分からないんだ」
自ら解放することが出来ない。その心から目を反らし、気付かない振りをする。
「…嫌なら最初から拒絶すればいい。何故逃げなかった?」
ツァーリが見開くと、そのルビーの瞳に薄く笑う相手が映る。
息が、詰まる。
「君は、卑怯だ」
その言葉にくっと喉奥でエスは笑った。
「俺に手を差し伸べたのは誰だ?」
「それは、それが天使の職務だったから!」
その仄暗い瞳が、救いを求めていたから。
助けてくれと。
無言の叫びを。
…最初は、そうだった、筈。
いつから、心が乱れた?
どこから、道を違えた?
「俺にどうして欲しい?
消えて欲しいのか、傍に居て欲しいのか。
貴様が選べ」
「えら、ぶ?」
ルビーの瞳が揺れる。
もう天使ではない。
神は見えない。
誰にも指示されない。
選択の自由。
「貴様の意思に俺は従う」
幾重にも封印されたその柔らかい心。
じわりじわりと侵食去れていく。
彼の声が、温もりが、それを溶かしていく。
がんじ絡めの封を。
エスはツァーリを抱き締めた。
「待っ、て」
「選べ。どちらを望む?」
◇◆◇
細かいとこ考えてないのに、話だけが膨らみます(笑)
本編中でもチューとかしてたっぽいですよ!マジかよ!!
あれですよ、聖なる者だから、本番(マテ)まで出来なかったんですよ。うん。
そして、選択させると言いながら、一つの答えのみを言わそうとしてる…。
あの星降る夜に、変わった。
「私とカイは、一度郷里に戻るわ。“あの人”のことを思うと、そうした方がよさそうだから」
「うん、僕もそう思うよ」
天使たちが在るべき所に還ったように、仲間はそれぞれの場所へ。
「おれが直ぐ戻ってくるからよ!」
「ふふ。僕は大丈夫だよ。二人とも、ゆっくり休んでね」
かつて天使だった人間には、その場所が無い。
「暫くはリッカの元に居るつもりだけど」
「そうね、分かったわ」
頼もしい仲間が、二人、去った。
常に共に居た妖精は、とうに見えくなっていた。
皆、居なくなる。
この世界に一人だけ。
それが運命ならば。
それを受け入れよう。
「君はどうするの?」
「元より帰る場所などない」
「ここに居るの?」
「心が向くままに」
「その心は何て?」
赤毛の仲間はその眼を細くして、ツァーリを見る。
その、儚い日溜まりを。
窓から陽光が降り注ぐ。本来ならば、銀髪なそれを内包し輝くはずなのだが、今は、反射することも出来ずに、深い闇を作っている。
「…触れ合っていれば、自ずと通じると思っていたのは間違いか」
エスは一歩、ツァーリへと進む。床がギチリと鳴った。
「君は人間で、僕は天使…だったから」
かつて、彼は人で己は天使だった。
だから目の前の仲間は、決定的な出来事を避けてきた。
その曖昧さが、ツァーリを混乱させていた。
この気持ちは何だろうか。彼が去ったら寂しいのか。
何故?
答えはすぐそこにあるのに、それを直視する勇気がない。
向こうから触れてくれれば、あるいは。
エスの手が、ツァーリの白磁の膚に触れた。
触れた手の甲にあるのは、無数の傷痕。一番目立つのは、知り合った当初にツァーリを庇って出来たものだ。
「僕は、何故君が僕に固執するのか分からない。でも、こうして体温を感じると、…安心するんだ」
「………分からない、か」
銀髪の青年は、強く目をつぶった。相手の表情がとても苦しそうにしていたから。
「知識としては理解しているよ。でも、今はまだ、分からないんだ」
指先がゆっくりと輪郭をなぞる。なぞられた所が、熱を持つ。
厳重に封印した心がある。
そこに答えがあるのに。
「分からないんだ」
自ら解放することが出来ない。その心から目を反らし、気付かない振りをする。
「…嫌なら最初から拒絶すればいい。何故逃げなかった?」
ツァーリが見開くと、そのルビーの瞳に薄く笑う相手が映る。
息が、詰まる。
「君は、卑怯だ」
その言葉にくっと喉奥でエスは笑った。
「俺に手を差し伸べたのは誰だ?」
「それは、それが天使の職務だったから!」
その仄暗い瞳が、救いを求めていたから。
助けてくれと。
無言の叫びを。
…最初は、そうだった、筈。
いつから、心が乱れた?
どこから、道を違えた?
「俺にどうして欲しい?
消えて欲しいのか、傍に居て欲しいのか。
貴様が選べ」
「えら、ぶ?」
ルビーの瞳が揺れる。
もう天使ではない。
神は見えない。
誰にも指示されない。
選択の自由。
「貴様の意思に俺は従う」
幾重にも封印されたその柔らかい心。
じわりじわりと侵食去れていく。
彼の声が、温もりが、それを溶かしていく。
がんじ絡めの封を。
エスはツァーリを抱き締めた。
「待っ、て」
「選べ。どちらを望む?」
◇◆◇
細かいとこ考えてないのに、話だけが膨らみます(笑)
本編中でもチューとかしてたっぽいですよ!マジかよ!!
あれですよ、聖なる者だから、本番(マテ)まで出来なかったんですよ。うん。
そして、選択させると言いながら、一つの答えのみを言わそうとしてる…。
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女性
自己紹介:
現在、役者として成功することを夢みつつ、しっかり腐女子になっている20代です。
何かあればコチラまで。hosinoyado2000☆yahoo.co.jp(☆を@に変換)
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