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気のむくままに、更新中… いわゆるネタ。 本館は更新が止まっていますが、日記は儚く動いてます(^_^;) PCからでも携帯からでも見れますが、PCからの方が見やすいかと…。 *関連会社様とは一切関係がございません。個人の趣味の範囲内・常識の範囲内でお楽しみください。
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全身を白で覆った長身の男は、焚き火を睨みつけたまま動かなかった。



「なん、だと」

低いうなり声が背後の魔族への返事だった。



かつての仲間は皆逝った。稀代の大魔導師と言われた彼女も亡くなって久しい。己を知る竜族や魔族とも、殆ど…こうして向こうから来る以外は…会わない。

魔族とは会いたくもない。



「ですから、先日フィリアさんがお会いしたセイルーンの王族。魂は“彼女”のようですよ。

まあ、少々魔法は苦手なようですが」

長い付き合いの魔族は、その喰えない笑顔でそう言ったのだ。



“彼女”と言われて思い当たるのは、ただ一人。

最後にあったのは、二百年以上も前、まだ“彼女”が存命だった頃の事だ。

最期は特に病に倒れた訳でもなく眠るように逝ったと言う。

“彼女”はヒトとしての生涯を平穏無事に終えたのだろう。

噂を耳にして駆けつけた時は既に遅く、一度だけ墓に立ち寄り、それきり足を運んでいない。



――また会える?



そんな想いが横切る。

ただ。



「本当なのか?」

「フィリアさんの見立てを疑うんですか?」

「いや、そうではなく…」



そこでは無い。この魔族が告げた重大な事柄は。



「あぁ!そっちですか!」

この魔族はわざとぼけているのだろう。

胸ぐらを掴まえたくなるのを必死に堪える。

「あいつの生まれ変わりが、その…」

「間違いないですよ!

いや~、僕が嫉妬するぐらいの美少年でした!」



「あ~の~バカーーー」



◇◆◇



どんな悲恋なゼルアメでも、最後はギャグがいい(笑)

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ホシノヤドリギ
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自己紹介:
現在、役者として成功することを夢みつつ、しっかり腐女子になっている20代です。

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