気のむくままに、更新中…
いわゆるネタ。
本館は更新が止まっていますが、日記は儚く動いてます(^_^;)
PCからでも携帯からでも見れますが、PCからの方が見やすいかと…。
*関連会社様とは一切関係がございません。個人の趣味の範囲内・常識の範囲内でお楽しみください。
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妙な夢を見た、とアクセルにしてはボンヤリと呟いた。
今、彼女が飲んでいるのは鎮痛作用のあるハーブティである。この1週間程、腰に鈍い痛みを覚えるらしく、眠りが浅い。隣で寝るダウは毎晩、頻繁に寝返りを打つ彼女に合わせて患部を摩っている。
主治医たちに診てもらっても特に異常はないらしい。
「どんな夢?」
「…女の子だ。知らない女の子が一人、遠くから私を見ている」
ソファの背もたれに寄りかかり、天井を見上げた。慣れ親しんだシャンデリアさえも、今は目に痛く、直ぐに瞼を下ろす。
ダウはソファの横に移動し、手袋を外す。そしてその弱い瞼にそっと手のひらを置いた。
手袋の革のにおいがする。
「どんな子?」
「わからない。多分起きると忘れているんだろうな。ただ、初めてではないと思う。今までも…何度か夢で会っているはずだ。おそらくな」
夢は常にあやふやなものだ。思い出そうと頭の中を探っても、それはとっくに霧散している。再び形作られそれを見ると、懐かしさを覚える事はよくある事だ。
「私の方をずっと見ているをだ。ちょっとふて腐れた感じでな」
「ふて腐れ、って…。随分感情がある夢だなぁ」
「そうだな」
僅かにアクセルは口元を綻ばせ、ダウと二言三言話をすると、寝入ってしまい、この不思議な夢の話はそこで終わった。
そして、その件の少女が今目の前に居る。
勿論、夢である。何故ならさっき床に付き、ここ数日の日課となっている相手への、文字通りの“手当て”をしていたのだから。
恐らく10才前後だ。
だが、アクセルは「遠く」と言っていたが…。
(近!)
目の前も目の前。1メートルも離れてない距離から、睨み付けられている、ような気がする。
(ふて腐れってレベルじゃねーよー!超不機嫌だよ!)
この睨みに何となくデジャ・ビュ。
「あっと、ハジメマシテ、?」
とりあえず、スキンシップをはかろうと、目線を合わせて挨拶をしてみる。
「……」
無反応である。
「あのなぁ。初対面でメチャクチャ不機嫌で、挨拶しても何の反応もし無いのは、流石に失礼だぞ」
「……」
「……」
「……」
「……」
やはり返事は無い。
親の顔が見てみたいと本気でダウは思った。
「…何かリアクションぐらいはしてくれ。頼むから。
で、アクセルの夢に出てきて、俺のとこに来るんだから、何か言いたい事があるんだよな?
最近のアイツの不調と関係があるのか?」
漸く少女は頷いた。
「それは、病気とか怪我とかか?」
横に首を振る。
「じゃあ、何かトラブルに?」
また横に振った。
「う~ん…そんなに心配する事じゃないのか?」
今度は縦に振った。
「…そっか。ありがとうな。アイツ、結構不安がってたからさ。伝えておくよ」
礼を込めて、様子見しつつ少女の頭を二回撫でる。
(あれ?)
意外にも少女は逃げる素振りを見せず、大人しくそれを享受している。だが、表情は変わっていない。もしかすると、この不機嫌な顔が、この子の素なのだろうか。
(ふむ)
試しにダウは再びしゃがみこみ、目線を合わせて――。
ぐにっ
両の手のひらで、少女の目元と口元を挟み込んだ。
ぐにぐにと前後左右に動かしてみる。
目立った反応は無いが、何だかより一層睨まれている気がする。
いや、睨まれている。
「…ゴメンナサイ」
ここは素直に謝っておこう。その方が身のためになりそうだ。
折角縮まった距離が、又しても広がった事をヒシヒシと感じていると、少女は右手を差し出した。
まだ細くて、タンポポの如く可愛らしい指だ。
「えっと?」
少女は動かない。
(触れろって事か?)
実は最初から魔力の波動を読んでいるのだが、彼女の中はがらんどうで、ぽっかりと空間が出来ているようだ。
相手の意図は分からない。しかし敵意を全く感じない。
ここは、彼女の意思に沿うべきなのだろう。
そう判断をすると、ダウは少女の右手を取った。
「―――っ」
次に目を覚ますと、いつもの天井が飛び込んできた。
隣からは落ち着いた寝息が聞こえる。
サイドテーブルの置時計を確認すると、最後に見てから一時間もたっていなかった。
「……」
あの少女は、アクセルが話していた子だろう。朝にでもアクセルに伝えた方がいいのかもしれない。
ダウは恋人を起こさぬようゆっくりとベットを抜け出し、覚えている事を書き留めた。
◇◆◇
何だかダウと少女が、ラグナとスコールみたいになった…。
今、彼女が飲んでいるのは鎮痛作用のあるハーブティである。この1週間程、腰に鈍い痛みを覚えるらしく、眠りが浅い。隣で寝るダウは毎晩、頻繁に寝返りを打つ彼女に合わせて患部を摩っている。
主治医たちに診てもらっても特に異常はないらしい。
「どんな夢?」
「…女の子だ。知らない女の子が一人、遠くから私を見ている」
ソファの背もたれに寄りかかり、天井を見上げた。慣れ親しんだシャンデリアさえも、今は目に痛く、直ぐに瞼を下ろす。
ダウはソファの横に移動し、手袋を外す。そしてその弱い瞼にそっと手のひらを置いた。
手袋の革のにおいがする。
「どんな子?」
「わからない。多分起きると忘れているんだろうな。ただ、初めてではないと思う。今までも…何度か夢で会っているはずだ。おそらくな」
夢は常にあやふやなものだ。思い出そうと頭の中を探っても、それはとっくに霧散している。再び形作られそれを見ると、懐かしさを覚える事はよくある事だ。
「私の方をずっと見ているをだ。ちょっとふて腐れた感じでな」
「ふて腐れ、って…。随分感情がある夢だなぁ」
「そうだな」
僅かにアクセルは口元を綻ばせ、ダウと二言三言話をすると、寝入ってしまい、この不思議な夢の話はそこで終わった。
そして、その件の少女が今目の前に居る。
勿論、夢である。何故ならさっき床に付き、ここ数日の日課となっている相手への、文字通りの“手当て”をしていたのだから。
恐らく10才前後だ。
だが、アクセルは「遠く」と言っていたが…。
(近!)
目の前も目の前。1メートルも離れてない距離から、睨み付けられている、ような気がする。
(ふて腐れってレベルじゃねーよー!超不機嫌だよ!)
この睨みに何となくデジャ・ビュ。
「あっと、ハジメマシテ、?」
とりあえず、スキンシップをはかろうと、目線を合わせて挨拶をしてみる。
「……」
無反応である。
「あのなぁ。初対面でメチャクチャ不機嫌で、挨拶しても何の反応もし無いのは、流石に失礼だぞ」
「……」
「……」
「……」
「……」
やはり返事は無い。
親の顔が見てみたいと本気でダウは思った。
「…何かリアクションぐらいはしてくれ。頼むから。
で、アクセルの夢に出てきて、俺のとこに来るんだから、何か言いたい事があるんだよな?
最近のアイツの不調と関係があるのか?」
漸く少女は頷いた。
「それは、病気とか怪我とかか?」
横に首を振る。
「じゃあ、何かトラブルに?」
また横に振った。
「う~ん…そんなに心配する事じゃないのか?」
今度は縦に振った。
「…そっか。ありがとうな。アイツ、結構不安がってたからさ。伝えておくよ」
礼を込めて、様子見しつつ少女の頭を二回撫でる。
(あれ?)
意外にも少女は逃げる素振りを見せず、大人しくそれを享受している。だが、表情は変わっていない。もしかすると、この不機嫌な顔が、この子の素なのだろうか。
(ふむ)
試しにダウは再びしゃがみこみ、目線を合わせて――。
ぐにっ
両の手のひらで、少女の目元と口元を挟み込んだ。
ぐにぐにと前後左右に動かしてみる。
目立った反応は無いが、何だかより一層睨まれている気がする。
いや、睨まれている。
「…ゴメンナサイ」
ここは素直に謝っておこう。その方が身のためになりそうだ。
折角縮まった距離が、又しても広がった事をヒシヒシと感じていると、少女は右手を差し出した。
まだ細くて、タンポポの如く可愛らしい指だ。
「えっと?」
少女は動かない。
(触れろって事か?)
実は最初から魔力の波動を読んでいるのだが、彼女の中はがらんどうで、ぽっかりと空間が出来ているようだ。
相手の意図は分からない。しかし敵意を全く感じない。
ここは、彼女の意思に沿うべきなのだろう。
そう判断をすると、ダウは少女の右手を取った。
「―――っ」
次に目を覚ますと、いつもの天井が飛び込んできた。
隣からは落ち着いた寝息が聞こえる。
サイドテーブルの置時計を確認すると、最後に見てから一時間もたっていなかった。
「……」
あの少女は、アクセルが話していた子だろう。朝にでもアクセルに伝えた方がいいのかもしれない。
ダウは恋人を起こさぬようゆっくりとベットを抜け出し、覚えている事を書き留めた。
◇◆◇
何だかダウと少女が、ラグナとスコールみたいになった…。
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現在、役者として成功することを夢みつつ、しっかり腐女子になっている20代です。
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