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気のむくままに、更新中… いわゆるネタ。 本館は更新が止まっていますが、日記は儚く動いてます(^_^;) PCからでも携帯からでも見れますが、PCからの方が見やすいかと…。 *関連会社様とは一切関係がございません。個人の趣味の範囲内・常識の範囲内でお楽しみください。
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聖戦が終わって二年が過ぎた。





大いなる女神の慈悲により、再び今世を赦されたものたちは、ある者は再び神の元へ行き、またある者は記憶を消されたまま、一般人として生を謳歌していた。



聖闘士たちはほぼ聖域に集い地上を護り。

海闘士たちは、一部の海将軍が地中海の海底神殿の復興に力を注いでいた。

そして。

先の聖戦で一番損傷を受けた冥界は、パンドラとミーノスの元、何とかその機能を維持していた。





かつての闘士たちを、無理に呼び寄せるつもりなど、パンドラにはない。

それは、今は海将軍筆頭として奔走するカノンも同じだった。

その為、二つの世界はまだ不安定であったが、それに対し女神は何も言わなかった。





その時が来れば、また集う。





二つの世界の闘士たちはそう言った存在であるし、出来ることなら、今生でそうなって欲しくないと、各々思っている。





だから。



ロンドンでかつての宿敵の魂を持つ人間の姿を見ても、それを黙殺した。

否。

しようとした。



胸にチリチリとした痛みを感じても。

ビールを持つ手が震えても。

彼の気配を探そうとしている自分に、気が付かない振りをした。







「海龍!…カノン!」

「!」



己の名前を呼ばれて、漸く目の焦点が合う。

今はロンドンの角のパブではない。

「カノン?」



ここは海の底。

罪が漂う神殿。



「ああ、クラーケ…」

「最近、顔色が悪いな」

独眼の少年は、そう言いながら水を差し出した。

「……書類は出来たのか?」

海龍は敢えて受け取らず、クラーケンが持つファイルに目を向ける。

少年は、それを無視し、じっと探るように自分を見つめてくる。

「海龍。いや、カノン。小宇宙が乱れてる

少しは休んだらどうだ?」

「何を馬鹿な事を。

早くそれを置いて仕事に戻れ。我々に休む暇などない」

「…皆、心配している。あのソレントさえ、だ」

「くどいぞ。クラーケン」

渡せと机を叩くが、少年は動かない。



「クラーケン!」

「これは、俺たちで処理する」



一度決めたことは貫き通す。これは、師匠とよく似ていた。

かの水瓶座も、冥闘士にその身を堕とし、十二宮を駆け登ったのだ。

「…変なところばかり受け継ぎやがって」



紫黒の聖衣を纏う男。

あの男のから放たれた殺気。

カノンの中で冥闘士と言えばただ一人だった。



◇◆◇

…え、続くんだろうか。これ。

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ホシノヤドリギ
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自己紹介:
現在、役者として成功することを夢みつつ、しっかり腐女子になっている20代です。

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