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気のむくままに、更新中… いわゆるネタ。 本館は更新が止まっていますが、日記は儚く動いてます(^_^;) PCからでも携帯からでも見れますが、PCからの方が見やすいかと…。 *関連会社様とは一切関係がございません。個人の趣味の範囲内・常識の範囲内でお楽しみください。
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「待ってろよ…もうすぐだからな」

ラグナは背負った人物に声をかけた。当然、返事はない。その代わりに、浅い呼吸が一刻も早く仲間の元に帰るように告げていた。
ポーションはない。傭兵の知識を動員して、なんとか応急措置はしたものの、背負われた彼の指先からは、ぽたりぽたりと雫が垂れていく。

「もうちょいで、ホームだからな」

意識が無い彼は、目覚めた後その眉間に深く皺を寄せるだろう。
交戦状態の時、動けぬメンバーは置いていく。それは傭兵の常識だった。
彼も又、元居た世界では傭兵だったと聞いていた。

だが。

ラグナの選択は、無理にでも連れていくことだった。迷わずそれを選んだので、元々の世界でも、置き去りにするのは苦手だったのだろう。

背中の彼は生きている。心音と呼吸音が聴こえ、まだ温かい。

なりよりその温もりを手放すなと、心が告げていた。



僅かに上下する振動に、微睡んでいたスコールの意識が浮上した。視界がぼやけているのは、血が足りないからだろう。痛みを感じないのは、マヒしているから。

「…………」

そこで漸く、己が戦闘で吹き飛ばされたことを思い出した。そして、かなりの重症であると。
甘いやつだと、スコールは思った。
本来なら見捨てるべきなのだ。足手まといはいらない。たった一人のせいで、部隊が全滅することだってあるのだから。
傭兵である相手がそれを知らない訳がなかった。

けれど。

何故だかとても、嬉しいのだ。
生きられることが嬉しいのではなく、こうして、彼に背負われていることが。

彼の呼吸音を。
彼の温もりを。

こんなにも身近に感じられることが。


「もうすぐだから。な、スコール」


この温もりを、ずっと探していたのかもしれない。


◇◆◇
カプじゃないです(笑)親子です。

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ホシノヤドリギ
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自己紹介:
現在、役者として成功することを夢みつつ、しっかり腐女子になっている20代です。

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