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気のむくままに、更新中… いわゆるネタ。 本館は更新が止まっていますが、日記は儚く動いてます(^_^;) PCからでも携帯からでも見れますが、PCからの方が見やすいかと…。 *関連会社様とは一切関係がございません。個人の趣味の範囲内・常識の範囲内でお楽しみください。
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「あなたは誰?」

敵ではないと、ティナは感じた。
見廻りから、オニオンナイトと共に戻り、彼より一足先に交代要員のティーダの元へ向かったのだが。
横になっている青年の傍に、幼子の影を見た。
幼子、と行っても、常に傍にいる少年と年齢は違わないのかもしれない。
尤も、目の前の子供はフードを目深に被っているので、正確なことは分からないが。

…僕が見えるの?

反応は直接、頭の中に響いた。

「…うん」
嫌な気配ではなかった。この気配を、多分自分は知っている。
自分たちを護り、包み込んでくれるような…。

…そうなんだ。君は、魔力が強いんだね。

幼子は、ティナを見つめる。
フード越しに感じる強い視線。だが、それは暖かいものだった。

…ごめんなさい。もう、時間なんだね。

「あ、まっ…」
ティナが呼び掛けるよりはやく。
その子供は光に包まれて消えた。
「光?いえ…炎かしら?」
消える一瞬、それは炎に姿を変えたように彼女には見えた。

「…う…ん…」
金髪がゆっくりと身動ぎを始める。
キョロキョロと辺りを見回すと、彼女の姿を見付けて、慌て飛び起きる。
「あ、ごめんティナ!オレ、遅刻した!?」
「ううん。違うの。少し早く着いただけよ。まだオニオンくんは来てないし。
それに…」
「?」
「あまりに気持ち良さそうだったから、お越し忘れちゃったの」
珍しく茶目っ気を出す相手に、彼はワシワシと頭をかきむしった。
慣れとは恐ろしいもので、最初はかなり彼の行動に戸惑ったが、今では突然の大きな反応に微笑むことが出来る。
「うわっ~!女の子の前で寝坊なんて、オレ、恥ずかしいっス!直ぐに準備するから!!」
「うん、お願いします」
その慌てふためきっぷりに、クスリと口許を綻ばせ、ティナは立ち上がろうとして…またティーダを見る。
「あの…」
「うん?」
「……ううん。何でもないの。何でもないんだけど、何か良い夢でもみたのかな~って」

だって凄く穏やかな顔をしてたから、と告げると、途端に青年は顔を赤くした。
「そんなだらしない顔してたっスか?
…あんまり覚えて無いんだけど、見てたと思うっス!」
「良かった…」

軽くガッツポーズをするティーダを見て、少女は先ほどの幼子を想った。

―あの子、ちょっとティーダに似てた、かな。

◇◆◇
あの子の素顔が、本編で描かれなかったのが残念です(笑)

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記憶が混濁している。
それにジタンが気付いたのは、実は最近ではない。

日によって、前の世界の出来事が、浮かんでは消えていく。
昨日覚えていたことを、今日は思い出せない。
その逆もあった。

だから、ジタンはメモを取ることにした。
覚えていることを、端切れや木片に書いていた。

だが、近頃はそれを止めていた。

たった一つだけ、忘れない記憶。

自分と『兄弟』に関すること。

仲間や彼女のことすら、曖昧なのに。


自分たちが何故兄弟なのか。
何の為に存在しているのか。


…今日は動かなくなってしまった兄弟を思い出した。でも、明日には忘れてしまうのだろう。


◇◆◇
何かが違えば、ジタンがクジャでクジャがジタンだった。

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腰まで届く銀の糸。
総てを拒絶する長い刀。
星のエネルギーに似た色の瞳。

宿敵と対したクラウドは、重心を下げ大剣を構えた。

だが。


彼は、その場から動こうとしなかった。
ただ、じっと敵を見続ける。
クラウドもまた、静かにその視線を返した。

「クラウド、」

喉を震えさせたのは、セフィロスだった。

「何故私たちは闘っている?」
「なんだと?」
その言葉に、クラウドの神経は一気に高ぶる。
が。
「俺たちは別々に召喚された。…その前は、なんだった?」
愛刀を眺めながらの口ぶりは、どこか迷子にも見える。
「私は新羅のソルジャーだった。何があった。
俺はいつから『こう』なった。
私は何だ。

…頭浮かぶ『母さん』は何だ。

クラウド、俺を知っているか?」


◇◆◇
前の輪廻で自殺したってことは、何か情緒不安定だったのかな、と。

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「あいつはさ、『ほっときなさいよ』って言ったんだけどさ。心配で来ちゃったぜ」
ライフストリームから生まれた影。

影は自分より少し大きい。
「誰、だ?」
そう呟くと、その影は少し顔を歪ませて、そして笑った。

「思い出せないなら、別に構わないさ。
…ソルジャーの誇り、大切にしてくれてるんだな」
影はそう言うと、大剣をそっと触った。

何故、自分は泣いているのだろう。

背負った剣が、重い。


◇◆◇

最近クラウドを泣かせてばかりだな!

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9「うぇぇ?ちょ、何だって!!」
10「ジタン、落ち着くっス!」
9「バッツ!バッツは何処だ!!」
5「お、どうしたジタ~ンw」
9「お前、奥さんと子どもいるんだって!?」
8&10「!?(実はスコール居ました)」
5「へ?」
9「だって、ここ見ろよ!『FF.OVAのヒロイン、リナリーは、伝説の戦士・バッツの末裔である…」
5「あぁ!あったな、そんな話」
9「お前は、お前だけは永遠の二十歳児で居て欲しかった!」(脱兎)
8&10(バッツが…)
5「いや、お前ら酷くないか?」


◇◆◇

びっくりしました。
しかし、原作バッツなら納得です(笑)

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時々、無性に涙が出てくることがある。

それは間違いなく寝起きだった。
何か嫌な夢でも見たのかもしれない。だが、それがどんな夢だか分からない。

そんな時はこうして、テントを出て独りになる。
勿論、見回り組にバレないように、こっそりと。

―ストレス、ってやつっスかね。

このところ、連戦続きで、精神的に参っているのかもしれない。
カオスとの闘いはもう目前で。
それは即ち父親との決着を意味する。

―親父と闘って、勝って…それから…

そこで一度思考を止めた。
ぞわぞわと首筋が毛羽立つ。

それから…。

き、え、る?


―何で?何でそんな事を思う?
自分は今、ここに居るのに!!

君は…、だから…。

ゆ…、だから…。


「うるさい!うるさいっスよ!!」

―俺は、何だ?
この頭に響く声は何?これは何のイメージだ?

暗い神殿。廃墟。眠らない街。泉。ブリッツ会場。ゆらゆらと舞う、何か。父親。赤い着物。罪。フードの少年。杖を持った少女。

イメージが次から次へとわき出て、それを理解する前に消えていく。

―おれはなんなんだ?

「!!」

そして、自分が、薄くなっていく。
手の指が、髪が、服が、足が。体全体が発光し、掌の向こうにある大地が見える。
髪が、月の光と重なっている。

―きえる?


もし、キミがどこかで生きているとしたら。

「―え?」

消えそうになる自分を救ったのは、小さな声。
溶けていた体が、ゆっくりと境界線を作る。

キミには笑っていて欲しいから。

「あ、」

しっかりとした声。
優しくて。大好きで。
だから護りたかった。

キミは今、どこにいますか。

「ここに、ここにいるっスよ」

必ず、また会えると信じています。

「うん、俺も信じてるよ…」

ティーダはその場に寝転ぶと、煌々と輝く月に手を伸ばした。
涙も恐怖も、もう無い。


* * *

ユウナは祈っていた。
月明かりの下、彼との思い出の大地で。


―もし、キミがどこかで生きているとしたら。
どこかで、泣いて、苦しんで、哀しんで、それでも明るく笑っているとしたら。
その笑顔がけして無くならないように。
キミには笑っていて欲しいから。


この祈りが、必ず彼の助けになると信じて。
ユウナは祈っていた。


―キミは今、どこにいますか。
必ず、また会えると信じています。



◇◆◇
ちょっと「世界が繋がっている」的な話を書いてみたかったんです。

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急に、胸がざわめく時がある。

「こんの、馬鹿親父!!」
「俺の親父はさ…」

ティーダやバッツが父親について語る時。
ティーダは闘いの後に、バッツは朧気な記憶を頼りに、たまに話をする。


ざわざわ。


それぞれ違いはあるものの、父親の話をしている時は誇らしげだ。あのティーダでさえ、ムカつくと言いながら。

スコールには父親の記憶はない。恐らく、元の世界では孤児か何かだったのだろう。
だが、二人の話を聞いていると、妙な気持ちになる。
自分には親など居ないと分かっているのに。

居ない?


ざわざわ。


胸の中を風が吹き抜けていく。




(あんな閃きと直感で動く、頭にサボテンダーが沸いてる男が父親なんて!
絶対に嫌だ!)

「な、に?」

◇◆◇
なんかスコールネタ多いな!
10とは違う意味で不器用な8親子が好きです。

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「アンタの仲間は、料理が上手いのが多いのか?」
「何?」
「…何でもない」

出されたシチューを口にして、珍しく発言してしまったのは…。
多分、それだけ美味しい、と言うことなんだろう。

スコールは掬うと一口含む。

(…そう言えば、)
以前、こんな事があった気がする。
誰かが作ったのを、こうして食べたような。

ただ。

(あれは、…不味かった)
でも、それを言えずに必死に食べた、筈だ。
でも口にしたら、それはそれは彼女は喜んで…。
その笑顔が見たくて、仕方がなかった。

(……フン)
心が暖かくなったのは、シチューのおかげだけではないようだ。
スコールは懐かしく思いながら、また一口、口に運んだ。


「…バッツせんせー!スコールがニヤニヤしてますームッツリですー」
「うはは~、ちょっと気持ち悪いなー!ジタン」


◇◆◇
それぞれの彼女(笑)

スコリノはらぶいちゃがいい。

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「お、今夜はシチューか!」

「味見はした。それなりに食べられる筈だ」



フリオニールが受け取りスプーンで掻き回すと、作り手のクラウドが、他のメンバーのを無表情のまま取り分けていく。



「シチューって俺苦手なんスよね~。なかなかどろどろにならないっス…」

だから結局片栗粉を入れるんス、とティーダがぼやいた。

「あまり自信は無かったんだが…」

「いや、美味いぞこれ!」

バッツが少々歪なジャガイモを頬張りながら、そう答えた。

「そうか」

「でも、意外だな~。クラウドが料理出来るなんてさ」

「出来る、なんてレベルじゃない。アンタやフリオニールの方がちゃんと料理になっている」



元の世界で、恐らく旅をしていたのだろう。

何人かはそれなりに料理が出来るらしい。

それぞれ記憶が混濁しているので、断定は出来なかったが、料理のレパートリーや捌き方で何となく分かっていた。



(……)

己の皿に浮かぶ、不格好な肉を見て、クラウドは思う。



作り方は知っていた。だが、残念ながら包丁捌きは心もとない。



「誰かのを見ていた、のかもしれないな」

「元の世界に、料理が出来るやつがいたのか?」

「多分、な」

思わず呟いた言葉に、フリオニールが微笑む。

「だとしたら、その仲間は相当な腕前だな!」

「そうか」



その相手の言葉に、クラウドは満足げに頷いた。





◇◆◇

そーいや、ティファネタ書いてないな~と思いまして。

一応、私はザクエアでクラティファなんです~。

クラウドの、エアリスとティファへの想いは違うんです(笑)

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「何で、アンタがこんな所に居るんだ!」

金髪の兵士は、黒髪の兵士を見て叫んだ。

「コスモス、居るんだろ?コイツを還してくれ!
力が足りないなら俺がコイツの分まで闘うから!!
…頼む!!」

クラウドは青年の側まで来ると、空へと叫んだ。



「アンタは還るんだ!ザックス!!」



相手の肩を掴むと、その指が食い込み、白い指が更に白くなった。



ザックスは、その指を肩から離し、ゆっくりと覆った。
ぴくり、とクラウドの肩が、遠目で見守る仲間たちにも分かるほど大きく震える。



「アンタはここに居るべきじゃない」

「クラウド、」



―懐かしい声。聴きたくても聴けなかった。
もう会えない、はず、だった。



「アンタを、待っている人が居る、だろう?」



視界が歪むのは。

頬を伝う涙は。


歓喜か懺悔か。





「あの、教会で、」

ザックスは、別れた時よりも鍛えぬかれた相手の体を抱き止める。

「彼女は、アンタを、」

背中を、子供をあやすように軽く叩く。

「…待っているんだ」

「そうだな…」

「ずっと、待ってるんだ」

「じゃあ、一緒に還ろうぜ」



(戻ったところで、同じ時を過ごせない事は分かっているけれど)

◇◆◇

ザックスが来たら、いろいろ取り乱すといいな!

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HN:
ホシノヤドリギ
性別:
女性
自己紹介:
現在、役者として成功することを夢みつつ、しっかり腐女子になっている20代です。

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