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気のむくままに、更新中… いわゆるネタ。 本館は更新が止まっていますが、日記は儚く動いてます(^_^;) PCからでも携帯からでも見れますが、PCからの方が見やすいかと…。 *関連会社様とは一切関係がございません。個人の趣味の範囲内・常識の範囲内でお楽しみください。
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最近、彼女の名前を…幸か不幸か耳にしない。暫く地下に潜っているのだろう。彼女の姿がある時は、必ず背後の組織が動く時なのだから。

















彼女が現れることを予期していた、のかもしれないとレオンは思う。


虫の知らせか、死線を潜り抜けて鍛えた勘なのか…いや、そんなことはどうでもいい。


ゆえに、自室の壁に凭れかかっていてもそれほど驚きはしなかった。とはいえ、流石にコーヒーを飲んでいたことは予想外だったが。





鍛えられたしなやかな体に、細い指。


躊躇いなく引き金を引くその指が持つ白地のコーヒーカップ。


人を欺く赤い唇がそのカップに吸い寄せられる。





「良い豆ね。美味しいわ」


「家に居るときぐらいはリラックスしたいからな」





切れ長の目が少しだけ柔らかい。鋭い殺気も今はないので、ここにはプライベートで居るのかもしれない。





それでも、黒い瞳は意思の強さを表していた。


あの地獄の街で、自分はこの瞳に惹かれたのだろう…等と思う辺り、少々浮わついている。








「キーか?」


「えぇ。あなたったら持ち歩いてるんだもの。いくら私でもエージェントの『レオン・S・ケネディ』からそれを奪うのは難しいわ」


「寝込みなら大歓迎だが」


「返り討ちに合う可能性が高いからやめたのよ」


「易々と許すような女じゃないだろう」


「相手によるわね」


「……」





彼女は凭れたまま動かない。黒い瞳が揺れるが、レオンは口を閉じたまま、それを見返す。


そして、互いに熱を帯びた視線を外したのはレオンだった。





「……あの時は助かった。別に今まで隠していた訳じゃないからな」





胸ポケットから借りていたキーを取り出す。可愛らしいベアがライトの光で弱く光った。





「そんな所に仕舞って、要らぬ詮索を受けたんじゃない?」


「他人に見せるなんてヘマはしないさ。


…あぁ、でも肌身離さず持っていたら、逢えるかもしれない、とは考えていたが」


「レオン?」


「読みが当たって浮かれている自覚はあるからな」


「…そんなセリフ、凄みを出しても迫力はないわよ?」


「ついでに言っておくが…」





頭は止まれと命令を出すのに、一度動き出した口はそれを拒絶する。


それは、ここが戦場ではなく、互いに何も背負っていないプライベートタイムだからだ、と。


そう心が告げていた。





「…そのコーヒーカップにすら俺は嫉妬する」


「あなた…」





そんなセリフを言われると思っていなかったらしく、エイダの目が驚きで丸くなった。が、直ぐにいつものポーカーフェイスに戻る。


しかし、本当に僅かに口元が綻んでいるのをレオンは見逃さない。


そしてその綻びは、更に軽口を叩かせた。





「昔から、そんなに嫉妬深い男だったかしら?」


「自分でも驚いてる」





キーを指先で一回転させた。愛くるしいキーホルダーがまた、武骨な手に収まった。





「…エイダ、もう一杯、飲んでいかないか?」


「誘うぐらいなんだから、当然美味しいコーヒーなんでしょうね?」


「大丈夫さ。豆だけは良いからな」

















彼女は再び暗躍するのだろう。次に会うときは銃口を突き付け合っているのかもしれない。あるいはどちらかが、冷たくなっているのかもしれない。





だから、この時間を、もう少しだけ。





◇◆◇


デレた!レオンがデレてしまった!


ついでにヘタレだ!(でも、基本レオンはヘタレだと思う)





映画の「バイオハザード5」のエイダにデレッデレなレオン…むしろレオン→→→←エイダも好きですが、原作の「(立場的に)絶対に交わることのない平行線な2人」はもっと好きです。





…だからデレる予定はなかったんですが、うっかり(苦笑)





こんなん書いといて6でレオンがこのキーを持ってたらどうしよう…。

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彼とは争いたくなかった。
私は魔女で彼は魔女の騎士。

そして私たちは愛し合っている。

対立する神に駒として喚ばれ、元の世界の記憶が曖昧であっても。
不思議と二人の絆は強いのだ。


彼を倒したくない。
彼に倒されたくない。

望みは、二人で還ること。
どんな犠牲を払ってでも。

「私は魔女だから。ここでは自分に素直になるわ」


☆★☆
ちょいダークなリノア。

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星の体内、と呼ばれる、碧の洪水。この色は命の色だ。
ここは、懐かしさが込み上げてくるが、後悔にも押し潰されそうになる場所でもある。
だが、その「懐かしさ」に坑がう事が出来ずに、こうして誰にも告げずに訪れる時があるのだ。


大剣を背負い、渦の最下部でただ独り。


◇◆◇
だからなんだよって感じなんですけどねー。
きっとティーダも何かあると夢の終わりに行ってるんだろうなぁ。

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この研究所に漂う生臭さに、いい加減吐き気がしてきた。トレードマークの真っ赤なロングコートに、こんな臭いを染み込ませたく無い。

前の…ラクーン市の時はアドレナリンが大量に出ていて、五感が全てイカれていたのだろう。幸か不幸か、あの時より冷静だ。

愛用の二丁拳銃で二体のゾンビの頭をぶっ飛ばし、先程入手したカードキーで次の部屋に滑り込んだ。
どうやら、この室内にはあの蠢く死体たちは居ないらしい。
深夜だと言うのに青白い蛍光灯が眩しい部屋である。冷たい光が、男の銀髪を照らした。

「全く。どーせ襲われるなら美女がいいぜ。グラマラスな」

手早く残弾数を確認すると、タイル張りの壁へと寄りかかった。
別動隊のクリスたちは今どの辺りだろうか?
B.O.W.だの活性死者だの御大層な名前があるようだが、あの有象無象に出現する様は、はっきり言って害虫である。
クリスとて苦労をしているだろう事は容易に想像が出来た。

「さっさと帰るぞ。臭うし、腹減ったし、抱きたいし、寝たいんだよ」

温かいシャワーを浴びて、チーズが大量に乗っかったピザと、最近お気に入りのアイスクリームパフェを食べて、金髪でグラマラスで脚癖の悪い美女をベットに連れ込んで寝る。
あのくそ生意気な甥っ子が、また嫌な顔をするだろうがそんな事は知ったことじゃない。

全てはお前の親父のせいなんだし。

「どこに居る?かくれんぼはそろそろ終いだぜ?
オレは飽きっぽいんだよ!」

男は向かいのドアに右足をかけた。
そのドアを蹴破るまであと三秒――


◇◆◇
書いちゃったよ!バイオハザードINダンテ(ダントリ風味)
ちなみに、トリッシュはゾンビの頭を蹴り飛ばすので、弾の節約にはもってこいデス(笑)

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セイルーン国王直々からの依頼に、リナ・インバースとガウリイ・ガブリエフは、文字通りすっ飛んで来た。

文面にはただ一言。
『火急の用があり。直ぐに参られたし』
と。


「すみません、国王は今少し立て込んでいまして、私がご説明を」
「あ~、構わないわよ。
で、ただ事じゃない感じだったけど、どうしたの?」

何時にもまして真剣な彼女に、わざとリナは明るく返した。
「詳細はまだ分からないんですが……」
「魔族の影がちらついている」
言いづらそうにするアメリアの言葉を遮り、今は彼女の補佐をしているゼルガディスが口を開いた。
「ここ〈王宮〉で?」
「あぁ」

始まりは一人の兵士の不信死だった。


「なるほどね」
一通り話を聞いたリナは、出された紅茶を飲みながら思案にふける。
もとより、この依頼は受けるつもりだった。…しっかりと料金はいただくが。

「オーケイ、話は分かったわ。
でも、条件があるの。
ゼルを貸してくんない?
もし魔族との戦闘になったら、あたしとガウリイとじゃ…」
「待てリナ、見ての通り俺は只の人間だ。調査ぐらいならともかく、あいつらと戦うなら、…足手まといだ」
言って、彼は目線を足元に下げる。ゼルガディスは実感していた。今はそこら辺にいる魔法剣士と大差が無いことに。
魔力は著しく減退し、恐ろしい耐久性を誇った肉体は無い。
「ゼルは自信ないのか~?」
「ダンナ…」
「あんたは自分を過小評価し過ぎ!
確かに昔に比べたら戦闘能力は落ちるけど、あんたには経験値がある!」
「それにさ、『慣れてるやつ』に背中任せたいだろ?」
「おぉ~!ガウリイにしちゃあ、上出来ね!」
「お?そ~かあ~?」
「大体このリナちゃんの言うことが聞けない訳ないわよね~?」
「…」

結局、ゼルガディスは渋々ではあるが頷いた。


◇◆◇
走り書きがあったのでアップ。
ゼルちゃんが人間に戻って婿に入ってます(笑)

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「ジェクトみたいな父親になれるかな」

夜警の最中にそう言ったのは、ラグナだった。左手の薬指を仕切りに触っているが、そこには何もない。

「んあ?何だよいきなり」
「いや~、ジェクトみたいなのが父親だったら楽しそうだなと思ってさ!
一緒に遊んだり、喧嘩したり、イタズラしたりさ!」
「エロ本読んだりな」
「そうそう!」
「それは駄目じゃない?」

セシルが笑いを噛み殺している。

「まあ、もし息子だったら、ジェクトみたいな父親は厭きないだろうね」
「強いし温かいし、優しいし!」
「おいおい、夢を見るなよ」

焚き火の前でメンテナンスをしているスコールが、ほんの少しだけ顔を背ける。
どうやら喧しいらしい。
ラグナは慌てて声を潜めた。

「父子でばか騒ぎ、なんて、憧れないか?
ジェクトなんか酒盛りに息子を巻き込みそうだよな」
「でも、叱るところはビシッとね」
「どーだったかなぁ~?息子が居たような気はするんだけどな。
ま、俺様のガキだからな!ガッツはあると思うぜ。喧嘩して、泣きながら何度でも俺に突っかかってくるぐらいはしたんじゃねーかなぁ」
「いや~、やっぱいいな。そーゆー父子関係って」

ラグナは声をたてずに笑うと、夜空の向こうを見る。

「今日、ちょっと思い出したんだけど、多分、結婚してたと思うんだよねぇ。
奥さん、待ってるだろうなぁ~」
「…戻ったらもぬけの殻だったりしてね」
「セシル怖いっ!そんな事は無いと願ってますよ、オレは」
「どうかな~。女は強かだからな~。戻って来ないと諦めたら、次の道に行くぞ。それが女の強さだからな」
「戻る!今すぐ戻る!…ぐぁっいてっ」

大慌てて立ち上がり、いつものように足をツって、地面へと転がるラグナ。
その滑稽な姿を見てジェクトとセシルは笑い、スコールは思いっきり眉間にシワを寄せた。


◇◆◇
異世界でも喧しい若父

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別にいちゃついている訳では無いのですが、まぁ、ちょっとあれなんで隠します。

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妙な夢を見た、とアクセルにしてはボンヤリと呟いた。



今、彼女が飲んでいるのは鎮痛作用のあるハーブティである。この1週間程、腰に鈍い痛みを覚えるらしく、眠りが浅い。隣で寝るダウは毎晩、頻繁に寝返りを打つ彼女に合わせて患部を摩っている。

主治医たちに診てもらっても特に異常はないらしい。



「どんな夢?」

「…女の子だ。知らない女の子が一人、遠くから私を見ている」



ソファの背もたれに寄りかかり、天井を見上げた。慣れ親しんだシャンデリアさえも、今は目に痛く、直ぐに瞼を下ろす。

ダウはソファの横に移動し、手袋を外す。そしてその弱い瞼にそっと手のひらを置いた。

手袋の革のにおいがする。



「どんな子?」

「わからない。多分起きると忘れているんだろうな。ただ、初めてではないと思う。今までも…何度か夢で会っているはずだ。おそらくな」



夢は常にあやふやなものだ。思い出そうと頭の中を探っても、それはとっくに霧散している。再び形作られそれを見ると、懐かしさを覚える事はよくある事だ。



「私の方をずっと見ているをだ。ちょっとふて腐れた感じでな」

「ふて腐れ、って…。随分感情がある夢だなぁ」



「そうだな」



僅かにアクセルは口元を綻ばせ、ダウと二言三言話をすると、寝入ってしまい、この不思議な夢の話はそこで終わった。







そして、その件の少女が今目の前に居る。

勿論、夢である。何故ならさっき床に付き、ここ数日の日課となっている相手への、文字通りの“手当て”をしていたのだから。



恐らく10才前後だ。

だが、アクセルは「遠く」と言っていたが…。



(近!)



目の前も目の前。1メートルも離れてない距離から、睨み付けられている、ような気がする。



(ふて腐れってレベルじゃねーよー!超不機嫌だよ!)



この睨みに何となくデジャ・ビュ。



「あっと、ハジメマシテ、?」



とりあえず、スキンシップをはかろうと、目線を合わせて挨拶をしてみる。



「……」



無反応である。



「あのなぁ。初対面でメチャクチャ不機嫌で、挨拶しても何の反応もし無いのは、流石に失礼だぞ」

「……」

「……」

「……」

「……」



やはり返事は無い。

親の顔が見てみたいと本気でダウは思った。



「…何かリアクションぐらいはしてくれ。頼むから。

で、アクセルの夢に出てきて、俺のとこに来るんだから、何か言いたい事があるんだよな?

最近のアイツの不調と関係があるのか?」



漸く少女は頷いた。



「それは、病気とか怪我とかか?」



横に首を振る。



「じゃあ、何かトラブルに?」



また横に振った。



「う~ん…そんなに心配する事じゃないのか?」



今度は縦に振った。



「…そっか。ありがとうな。アイツ、結構不安がってたからさ。伝えておくよ」



礼を込めて、様子見しつつ少女の頭を二回撫でる。



(あれ?)



意外にも少女は逃げる素振りを見せず、大人しくそれを享受している。だが、表情は変わっていない。もしかすると、この不機嫌な顔が、この子の素なのだろうか。



(ふむ)



試しにダウは再びしゃがみこみ、目線を合わせて――。



ぐにっ



両の手のひらで、少女の目元と口元を挟み込んだ。

ぐにぐにと前後左右に動かしてみる。

目立った反応は無いが、何だかより一層睨まれている気がする。

いや、睨まれている。



「…ゴメンナサイ」



ここは素直に謝っておこう。その方が身のためになりそうだ。



折角縮まった距離が、又しても広がった事をヒシヒシと感じていると、少女は右手を差し出した。

まだ細くて、タンポポの如く可愛らしい指だ。



「えっと?」



少女は動かない。



(触れろって事か?)



実は最初から魔力の波動を読んでいるのだが、彼女の中はがらんどうで、ぽっかりと空間が出来ているようだ。

相手の意図は分からない。しかし敵意を全く感じない。

ここは、彼女の意思に沿うべきなのだろう。

そう判断をすると、ダウは少女の右手を取った。







「―――っ」



次に目を覚ますと、いつもの天井が飛び込んできた。

隣からは落ち着いた寝息が聞こえる。

サイドテーブルの置時計を確認すると、最後に見てから一時間もたっていなかった。



「……」



あの少女は、アクセルが話していた子だろう。朝にでもアクセルに伝えた方がいいのかもしれない。

ダウは恋人を起こさぬようゆっくりとベットを抜け出し、覚えている事を書き留めた。





◇◆◇

何だかダウと少女が、ラグナとスコールみたいになった…。

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バイオハザードINダンテ
設定だけ(笑)


ダンテ
元ラクーン市警・現何でも屋(笑)。
クリスとは飲み仲間。
昔から女には手が早かった。
幼い頃、父親が失踪。数年後母親は死亡。双子の兄とともに里子に出される。
兄とは別々の里親の所に行くも、仲は良かった。だが、ラクーン市壊滅前後から兄と連絡が取れない。

甥っ子を育てている。


バージル
ダンテの双子の兄。こぶつき(笑)
文武両道、真面目。
現在失踪中だが、クリスが入手した映像に彼らしき人物が映っている。


ネロ
バージルの息子。
叔父のだらしなさを見て、こうはなるまいと思っている(笑)
でも、叔父のことは好きである。言わないが。


トリッシュ
バージルの元同僚だが、どこぞのマフィアの娘との噂もある(笑)
別にバージルとは出来ていない。
現在、ダンテの情人兼何でも屋の相棒。


誰得だよ!

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買い出しを終えて事務所に戻ってみれば。

ギギギと古くさいドアの向こうに、良く似た銀髪頭が二つ、ソファの両端に座っていた。赤に覆われた銀髪がむしゃりむしゃりとピザを食べている。

もう一つの、青に覆われた銀髪は、目をまるくして此方を見ていた。



「…何してんのよ」

「腹減ったからピザくってる?」



何故疑問系なのかはこのさい突っ込まない。そんなことよりも、だ。



「あんた今朝もピザ食べたでしょ!しかも四枚っ!

つーか客人居るのに何してんのよ!」

「あぁ、こいつも腹減っとか言っててな。相棒が留守だっつーから、とりあえず新しいピザでも?」

「適当に作りなさいよ!」

「面倒だし?」

「全部疑問系で返すな!」



遂に突っ込んでしまった。

…何故か敗北を感じつつ(あいてがニマニマ笑ってるせいもある)、その客人に視線を戻すと、深い青いジャケットを着ている彼は、ちょっと仰け反っている。



最近人間の間で言う「引いている」状態である。



「私はこいつの相棒のトリッシュ。まだ時間ある?簡単なものを作るからちょっと待ってて」



いたたまれなくなったトリッシュは、少し早口で紹介をすると、相手の返事も待たずにキッチンへと文字通り駆け込んだ。

勿論、買ってきた荷物も忘れずに。



(嵐か)



残された二人は、同時にそう思った。





大急ぎで野菜を出し、水洗いをする。乱暴に水分を飛ばしたら、簡単に切り刻んでサラダにした。



イライラしているわけではない。あんな事はいつもの事だ。

ただ、ほんの少し懐かしい色を見て…。



「驚いたか?」





いたたまれなくなったのは、何故?





「客を独りにしてどうすんのよ」

「構わないさ。あいつは身内みたいなモンだからな」



オイルをかき混ぜていた手が、僅かに震える。



「そう、ね。あんたに親戚がいたなんてびっくりだわ。

どっかの女にでも生ませたの?」



語尾の変化に気付いただろうか?

悟いこの悪魔狩人の事だ。最初から勘づいていたに違いない。

この、己自身でも笑ってしまう程の動揺を。





ドアを開けた刹那に飛び込んで来た、深い深いブルー。





「俺も見た時はびっくりしたぜ?」

「…」





トリッシュは、魔帝の右腕と言われた彼しか知らない。

プライドが高く、魔でありながら剣を好む。

常に冷徹で、下された命令は完遂する。



けれど。



「…目元が」

「うん?」

「目元が、とても似ているわ」



彼とは話したことも殆ど無かったけれど。



「優しい、目をしていたの」



トリッシュに誰かを重ねていたのだろう。記憶を喪っていても、心で感じていたんだと。



ダンテは動かなくなったトリッシュを、鍛えられた二の腕で包み込んだ。彼女の金髪に顔を埋めて、強く抱き締める。



目蓋を閉じれば浮かぶ、幼い頃の思い出。

幸せだった。

母と…兄と。





「そうだな。バージルもあんな目をして、笑っていたな」





笑っちゃうよな。あいつら、食い方まで似てやがる。



金糸に埋もれてこもった声が、泣きそうなのは、多分気のせい。





◇◆◇

実はDMCは1しか知らない上にかなりうる覚え。



なので、ネロさんセリフ無し(ゴメン!)

今、バイオの実況を見ているせいで「バイオハザードINダントリ(人間)」も思い付いたけど、流石に止めときます(笑)

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プロフィール
HN:
ホシノヤドリギ
性別:
女性
自己紹介:
現在、役者として成功することを夢みつつ、しっかり腐女子になっている20代です。

何かあればコチラまで。hosinoyado2000☆yahoo.co.jp(☆を@に変換)
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