気のむくままに、更新中…
いわゆるネタ。
本館は更新が止まっていますが、日記は儚く動いてます(^_^;)
PCからでも携帯からでも見れますが、PCからの方が見やすいかと…。
*関連会社様とは一切関係がございません。個人の趣味の範囲内・常識の範囲内でお楽しみください。
×
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それは、フレディが古文書を読んでいた時。
まだ習い始めたばかりのラテン語。その羅列。
古い椅子に腰掛け、左側に辞書を起き、右側には紅茶。正面にはレナが座って与えられた書物を読む。
それが最近の夜の光景だ。
ふいに、レナが琥珀色を細め、彼の手元の本を見た。
「フレディは凄いわね!ラテン語なんて。
私、全然分からないわ」
「オレだって分かんないよ!も~、文法ややこしい!」
「あはは、そうね、だって僕も苦労したわ」
「―え?」
今、彼女は何を言った?
フレディはゆっくりと瞳を瞬かせる。
「ねえちゃん、ラテン語読めたっけ?」
「え?私は全く分からないけど」
彼女はきょとんと、フレディを見ていた。
◇◆◇
話が降ってきました(笑)
まだ習い始めたばかりのラテン語。その羅列。
古い椅子に腰掛け、左側に辞書を起き、右側には紅茶。正面にはレナが座って与えられた書物を読む。
それが最近の夜の光景だ。
ふいに、レナが琥珀色を細め、彼の手元の本を見た。
「フレディは凄いわね!ラテン語なんて。
私、全然分からないわ」
「オレだって分かんないよ!も~、文法ややこしい!」
「あはは、そうね、だって僕も苦労したわ」
「―え?」
今、彼女は何を言った?
フレディはゆっくりと瞳を瞬かせる。
「ねえちゃん、ラテン語読めたっけ?」
「え?私は全く分からないけど」
彼女はきょとんと、フレディを見ていた。
◇◆◇
話が降ってきました(笑)
与えられた村の一室。
数百年ぶりに足を踏み入れた“村”は、驚く程変わっていなかった。
所々、文明を取り入れてはいるが、基本的には変化がない。
今、己が居る部屋のベッドの感触も、家具の配置さえも。
黒髪の男--アーウィンは、はゆっくりと見回した。
窓から覗く月をじっと見つめる少女。
まだ生まれたての央魔。
レナ。
彼女は動かない。
「レナ、先ずは準備をしなさい。これから、やらねばならない事が沢山あります。月なんて何時でも…」
「懐かしいの」
やはり彼女は微動だにしない。
月を見たまま。
「初めて来た筈なのに…。私、知ってる。『憶えてる』の」
「それは、」
「私は、帰って来たのね。アーウィン。
…僕は戻って来たんだ。君と一緒に」
ほんの一瞬。
彼女の声が。
彼女の姿が。
「フレデリ、ック…?」
彼になった。
◇◆◇
昨日クリアしました(笑)
一番好きなのはフレディです☆
出してないけど。
しかし、やっぱり謎がのこるな~。7BV。
数百年ぶりに足を踏み入れた“村”は、驚く程変わっていなかった。
所々、文明を取り入れてはいるが、基本的には変化がない。
今、己が居る部屋のベッドの感触も、家具の配置さえも。
黒髪の男--アーウィンは、はゆっくりと見回した。
窓から覗く月をじっと見つめる少女。
まだ生まれたての央魔。
レナ。
彼女は動かない。
「レナ、先ずは準備をしなさい。これから、やらねばならない事が沢山あります。月なんて何時でも…」
「懐かしいの」
やはり彼女は微動だにしない。
月を見たまま。
「初めて来た筈なのに…。私、知ってる。『憶えてる』の」
「それは、」
「私は、帰って来たのね。アーウィン。
…僕は戻って来たんだ。君と一緒に」
ほんの一瞬。
彼女の声が。
彼女の姿が。
「フレデリ、ック…?」
彼になった。
◇◆◇
昨日クリアしました(笑)
一番好きなのはフレディです☆
出してないけど。
しかし、やっぱり謎がのこるな~。7BV。
*本編後。絶賛BL中…。「心の選択を」の後です。
カーテンからこぼれる陽の光に、漸くツァーリは目蓋を開いた。
朝であるのは分かるのだが、あれから何日たったのだろう。
体に来るであろう痛みの衝撃を予想しながら、上半身を起こすものの、何もない。何もなくて拍子抜けしてしまった。
「起きたか」
そこへ、主悪の根元が湯気が立つものを運んできた。
ベットの上でゆっくりとウェストを捻ると、バキバキと骨が鳴る。
痛みは無くとも、体は凝っているらしい。
「二日間ぐらい?」
「四日だ」
「よっ!」
衝撃的な真実に、銀髪が大きく跳ね上がる。
四日間も、ツァーリは寝床に押し付けられていたのだ。目の前で涼しげな顔をして朝食の用意をしている男、に。
「食べろ」
レンゲを出されて反射的に口をあけた。どろりとしたほんのり甘味のある固形物…おかゆ、と言う料理名を思い出す。
ウォルロ村でリッカに食べさせられたものだ。間違いなく彼女の手料理である。
「リッカとルイーダさんには?」
「疲労で睡眠中と」
「…そう」
確かに間違っていない。その耐えられぬ疲労を与えたのは、この赤毛の青年なのだが。
レンゲの中身が口に消えれば、エスは又掬って口元へ運ぶ。
マメな男である。
そう言えば、とツァーリは咀嚼しながら周囲を見回す。
四日間色々あった割には綺麗だった。部屋も身の回りも。つまり、彼が気絶した自分を世話をしてくれたらしい。しかも甲斐甲斐しく。
シーツは新しいし、ボンヤリと身を清めて貰った記憶があった。
「口をあけろ」
「………」
もう一度、あけると、やはりおかゆを注ぎ込まれた。
(――何か、楽しそうだな……)
止めるまでやりそうだ。
◇◆◇
新年早々何を書いてるんでしょうか…。
いや、むしろ今だから書けるのか!?
この後、クエスト等をする為に世界を回ります。んで、また女神の果実と再会するんです。
カーテンからこぼれる陽の光に、漸くツァーリは目蓋を開いた。
朝であるのは分かるのだが、あれから何日たったのだろう。
体に来るであろう痛みの衝撃を予想しながら、上半身を起こすものの、何もない。何もなくて拍子抜けしてしまった。
「起きたか」
そこへ、主悪の根元が湯気が立つものを運んできた。
ベットの上でゆっくりとウェストを捻ると、バキバキと骨が鳴る。
痛みは無くとも、体は凝っているらしい。
「二日間ぐらい?」
「四日だ」
「よっ!」
衝撃的な真実に、銀髪が大きく跳ね上がる。
四日間も、ツァーリは寝床に押し付けられていたのだ。目の前で涼しげな顔をして朝食の用意をしている男、に。
「食べろ」
レンゲを出されて反射的に口をあけた。どろりとしたほんのり甘味のある固形物…おかゆ、と言う料理名を思い出す。
ウォルロ村でリッカに食べさせられたものだ。間違いなく彼女の手料理である。
「リッカとルイーダさんには?」
「疲労で睡眠中と」
「…そう」
確かに間違っていない。その耐えられぬ疲労を与えたのは、この赤毛の青年なのだが。
レンゲの中身が口に消えれば、エスは又掬って口元へ運ぶ。
マメな男である。
そう言えば、とツァーリは咀嚼しながら周囲を見回す。
四日間色々あった割には綺麗だった。部屋も身の回りも。つまり、彼が気絶した自分を世話をしてくれたらしい。しかも甲斐甲斐しく。
シーツは新しいし、ボンヤリと身を清めて貰った記憶があった。
「口をあけろ」
「………」
もう一度、あけると、やはりおかゆを注ぎ込まれた。
(――何か、楽しそうだな……)
止めるまでやりそうだ。
◇◆◇
新年早々何を書いてるんでしょうか…。
いや、むしろ今だから書けるのか!?
この後、クエスト等をする為に世界を回ります。んで、また女神の果実と再会するんです。
*本編終了直後。BL仲間主。
あの星降る夜に、変わった。
「私とカイは、一度郷里に戻るわ。“あの人”のことを思うと、そうした方がよさそうだから」
「うん、僕もそう思うよ」
天使たちが在るべき所に還ったように、仲間はそれぞれの場所へ。
「おれが直ぐ戻ってくるからよ!」
「ふふ。僕は大丈夫だよ。二人とも、ゆっくり休んでね」
かつて天使だった人間には、その場所が無い。
「暫くはリッカの元に居るつもりだけど」
「そうね、分かったわ」
頼もしい仲間が、二人、去った。
常に共に居た妖精は、とうに見えくなっていた。
皆、居なくなる。
この世界に一人だけ。
それが運命ならば。
それを受け入れよう。
「君はどうするの?」
「元より帰る場所などない」
「ここに居るの?」
「心が向くままに」
「その心は何て?」
赤毛の仲間はその眼を細くして、ツァーリを見る。
その、儚い日溜まりを。
窓から陽光が降り注ぐ。本来ならば、銀髪なそれを内包し輝くはずなのだが、今は、反射することも出来ずに、深い闇を作っている。
「…触れ合っていれば、自ずと通じると思っていたのは間違いか」
エスは一歩、ツァーリへと進む。床がギチリと鳴った。
「君は人間で、僕は天使…だったから」
かつて、彼は人で己は天使だった。
だから目の前の仲間は、決定的な出来事を避けてきた。
その曖昧さが、ツァーリを混乱させていた。
この気持ちは何だろうか。彼が去ったら寂しいのか。
何故?
答えはすぐそこにあるのに、それを直視する勇気がない。
向こうから触れてくれれば、あるいは。
エスの手が、ツァーリの白磁の膚に触れた。
触れた手の甲にあるのは、無数の傷痕。一番目立つのは、知り合った当初にツァーリを庇って出来たものだ。
「僕は、何故君が僕に固執するのか分からない。でも、こうして体温を感じると、…安心するんだ」
「………分からない、か」
銀髪の青年は、強く目をつぶった。相手の表情がとても苦しそうにしていたから。
「知識としては理解しているよ。でも、今はまだ、分からないんだ」
指先がゆっくりと輪郭をなぞる。なぞられた所が、熱を持つ。
厳重に封印した心がある。
そこに答えがあるのに。
「分からないんだ」
自ら解放することが出来ない。その心から目を反らし、気付かない振りをする。
「…嫌なら最初から拒絶すればいい。何故逃げなかった?」
ツァーリが見開くと、そのルビーの瞳に薄く笑う相手が映る。
息が、詰まる。
「君は、卑怯だ」
その言葉にくっと喉奥でエスは笑った。
「俺に手を差し伸べたのは誰だ?」
「それは、それが天使の職務だったから!」
その仄暗い瞳が、救いを求めていたから。
助けてくれと。
無言の叫びを。
…最初は、そうだった、筈。
いつから、心が乱れた?
どこから、道を違えた?
「俺にどうして欲しい?
消えて欲しいのか、傍に居て欲しいのか。
貴様が選べ」
「えら、ぶ?」
ルビーの瞳が揺れる。
もう天使ではない。
神は見えない。
誰にも指示されない。
選択の自由。
「貴様の意思に俺は従う」
幾重にも封印されたその柔らかい心。
じわりじわりと侵食去れていく。
彼の声が、温もりが、それを溶かしていく。
がんじ絡めの封を。
エスはツァーリを抱き締めた。
「待っ、て」
「選べ。どちらを望む?」
◇◆◇
細かいとこ考えてないのに、話だけが膨らみます(笑)
本編中でもチューとかしてたっぽいですよ!マジかよ!!
あれですよ、聖なる者だから、本番(マテ)まで出来なかったんですよ。うん。
そして、選択させると言いながら、一つの答えのみを言わそうとしてる…。
あの星降る夜に、変わった。
「私とカイは、一度郷里に戻るわ。“あの人”のことを思うと、そうした方がよさそうだから」
「うん、僕もそう思うよ」
天使たちが在るべき所に還ったように、仲間はそれぞれの場所へ。
「おれが直ぐ戻ってくるからよ!」
「ふふ。僕は大丈夫だよ。二人とも、ゆっくり休んでね」
かつて天使だった人間には、その場所が無い。
「暫くはリッカの元に居るつもりだけど」
「そうね、分かったわ」
頼もしい仲間が、二人、去った。
常に共に居た妖精は、とうに見えくなっていた。
皆、居なくなる。
この世界に一人だけ。
それが運命ならば。
それを受け入れよう。
「君はどうするの?」
「元より帰る場所などない」
「ここに居るの?」
「心が向くままに」
「その心は何て?」
赤毛の仲間はその眼を細くして、ツァーリを見る。
その、儚い日溜まりを。
窓から陽光が降り注ぐ。本来ならば、銀髪なそれを内包し輝くはずなのだが、今は、反射することも出来ずに、深い闇を作っている。
「…触れ合っていれば、自ずと通じると思っていたのは間違いか」
エスは一歩、ツァーリへと進む。床がギチリと鳴った。
「君は人間で、僕は天使…だったから」
かつて、彼は人で己は天使だった。
だから目の前の仲間は、決定的な出来事を避けてきた。
その曖昧さが、ツァーリを混乱させていた。
この気持ちは何だろうか。彼が去ったら寂しいのか。
何故?
答えはすぐそこにあるのに、それを直視する勇気がない。
向こうから触れてくれれば、あるいは。
エスの手が、ツァーリの白磁の膚に触れた。
触れた手の甲にあるのは、無数の傷痕。一番目立つのは、知り合った当初にツァーリを庇って出来たものだ。
「僕は、何故君が僕に固執するのか分からない。でも、こうして体温を感じると、…安心するんだ」
「………分からない、か」
銀髪の青年は、強く目をつぶった。相手の表情がとても苦しそうにしていたから。
「知識としては理解しているよ。でも、今はまだ、分からないんだ」
指先がゆっくりと輪郭をなぞる。なぞられた所が、熱を持つ。
厳重に封印した心がある。
そこに答えがあるのに。
「分からないんだ」
自ら解放することが出来ない。その心から目を反らし、気付かない振りをする。
「…嫌なら最初から拒絶すればいい。何故逃げなかった?」
ツァーリが見開くと、そのルビーの瞳に薄く笑う相手が映る。
息が、詰まる。
「君は、卑怯だ」
その言葉にくっと喉奥でエスは笑った。
「俺に手を差し伸べたのは誰だ?」
「それは、それが天使の職務だったから!」
その仄暗い瞳が、救いを求めていたから。
助けてくれと。
無言の叫びを。
…最初は、そうだった、筈。
いつから、心が乱れた?
どこから、道を違えた?
「俺にどうして欲しい?
消えて欲しいのか、傍に居て欲しいのか。
貴様が選べ」
「えら、ぶ?」
ルビーの瞳が揺れる。
もう天使ではない。
神は見えない。
誰にも指示されない。
選択の自由。
「貴様の意思に俺は従う」
幾重にも封印されたその柔らかい心。
じわりじわりと侵食去れていく。
彼の声が、温もりが、それを溶かしていく。
がんじ絡めの封を。
エスはツァーリを抱き締めた。
「待っ、て」
「選べ。どちらを望む?」
◇◆◇
細かいとこ考えてないのに、話だけが膨らみます(笑)
本編中でもチューとかしてたっぽいですよ!マジかよ!!
あれですよ、聖なる者だから、本番(マテ)まで出来なかったんですよ。うん。
そして、選択させると言いながら、一つの答えのみを言わそうとしてる…。
コンラッドの管理人、てるのぶ様から頂きました!
クリスマスのフリーイラスト「ティトエス」さまです!
教会にあるステンドグラスのようで…。
てるのぶ様のサイト「コンラッド」はこちら→http://x75.peps.jp/sirconrad/?guid=on&cn=8
クリスマスのフリーイラスト「ティトエス」さまです!
教会にあるステンドグラスのようで…。
てるのぶ様のサイト「コンラッド」はこちら→http://x75.peps.jp/sirconrad/?guid=on&cn=8
それは唐突にやってきた。
いや、何事も事件は突発的に起こるものなのだが。
ギリシアの聖域には、クリスマスなど本来関係がない。『神』が違うのだ。だが、これだけ情報化社会になれば、否応なしに流入してくる。
そして、海闘士の大半は欧州系で暮らす一般人であった為、何となくクリスマスを意識している様な節があった。それで冥闘士であるラダマンティスのところに、カノンは来ていたのである。冥闘士も又、選ばれるまでは、極々普通の人々だったのだから。
何故、海闘士筆頭が冥闘士の三巨頭の元へ?など疑問に思ってはいけない。
別にそれを口実に押し掛けた訳でも、多分ない。
とにかく、ティータイムセットまで持ち込み、相手の迷惑をかえりみず、それなりにクリスマスの情報を入手したカノンは、帰ろうとしたのである。
そこに、兄、サガが来なければ。しかも血の涙を流しながら。
「!?サ、」
「カノォォォォン」
がしっ(抱きつかれた)
出現してそうそう、兄は弟に抱きついた。後ろに倒れそうになるのをどうにか堪える。
視界の隅に捉えたラダマンティスが、思いっきり面倒くさそうな顔をしていたが、…気にしない。
それよりも兄である。
「サガどうし…」
「聞いてくれカノン!アテナと星矢が!」
「2人がどうかしたのか!?」
まさか事件に巻き込まれたのか?とカノンとラダマンティスに緊張が走る。
「クリスマスにたった2人っきりで、テーマパークに行かれるらしい!
ああ、私はどうしたら!」
「……」
「……」
カノンは全身の力が抜けていくのが分かった。相方は浮かしかけた腰を下ろして、何事も無かったように書類に目を通している。
無視をするらしい。
内心覚えてろと毒づくが、そんな事を欠片も出さずにサガに話しかけた。
「サガよ。何を悲しむことがあるのだ?
星矢ならお供として申し分ないだろう」
あの少年間違いなく最強の聖闘士である。
まあ、俗に言う『デート』だが。
「…あの2人に限って」
何もないだろう。流石に。幾らなんでも。
うん。お兄さんは信じている。
「そうではない、そうではないのだカノンよ!
私は、私は」
「お、落ち着け」
お前も落ち着けよ、実は聞き耳を立てていたラダマンティスは内心突っ込んだ。
声に出すと巻き込まれるので、あくまで無言を押し通して。
「アテナがそこまでご成長されたことが、このサガは嬉しいのだ!」
「……」
「……」
感動に胸を震わせるサガ。
そのサガを抱き締めたまま固まるカノン。
「…あ~うん、俺はサガがそんなことに感動出来るようになったのが嬉しいよ」
「カノン!!!分かってくれるか!!!!」(抱擁を強める)
「いいからもう帰れ」
◇◆◇
数年振りに書いたのがこれか…。
ラダカノラダ。
双子にゲンなりする翼竜。
いや、何事も事件は突発的に起こるものなのだが。
ギリシアの聖域には、クリスマスなど本来関係がない。『神』が違うのだ。だが、これだけ情報化社会になれば、否応なしに流入してくる。
そして、海闘士の大半は欧州系で暮らす一般人であった為、何となくクリスマスを意識している様な節があった。それで冥闘士であるラダマンティスのところに、カノンは来ていたのである。冥闘士も又、選ばれるまでは、極々普通の人々だったのだから。
何故、海闘士筆頭が冥闘士の三巨頭の元へ?など疑問に思ってはいけない。
別にそれを口実に押し掛けた訳でも、多分ない。
とにかく、ティータイムセットまで持ち込み、相手の迷惑をかえりみず、それなりにクリスマスの情報を入手したカノンは、帰ろうとしたのである。
そこに、兄、サガが来なければ。しかも血の涙を流しながら。
「!?サ、」
「カノォォォォン」
がしっ(抱きつかれた)
出現してそうそう、兄は弟に抱きついた。後ろに倒れそうになるのをどうにか堪える。
視界の隅に捉えたラダマンティスが、思いっきり面倒くさそうな顔をしていたが、…気にしない。
それよりも兄である。
「サガどうし…」
「聞いてくれカノン!アテナと星矢が!」
「2人がどうかしたのか!?」
まさか事件に巻き込まれたのか?とカノンとラダマンティスに緊張が走る。
「クリスマスにたった2人っきりで、テーマパークに行かれるらしい!
ああ、私はどうしたら!」
「……」
「……」
カノンは全身の力が抜けていくのが分かった。相方は浮かしかけた腰を下ろして、何事も無かったように書類に目を通している。
無視をするらしい。
内心覚えてろと毒づくが、そんな事を欠片も出さずにサガに話しかけた。
「サガよ。何を悲しむことがあるのだ?
星矢ならお供として申し分ないだろう」
あの少年間違いなく最強の聖闘士である。
まあ、俗に言う『デート』だが。
「…あの2人に限って」
何もないだろう。流石に。幾らなんでも。
うん。お兄さんは信じている。
「そうではない、そうではないのだカノンよ!
私は、私は」
「お、落ち着け」
お前も落ち着けよ、実は聞き耳を立てていたラダマンティスは内心突っ込んだ。
声に出すと巻き込まれるので、あくまで無言を押し通して。
「アテナがそこまでご成長されたことが、このサガは嬉しいのだ!」
「……」
「……」
感動に胸を震わせるサガ。
そのサガを抱き締めたまま固まるカノン。
「…あ~うん、俺はサガがそんなことに感動出来るようになったのが嬉しいよ」
「カノン!!!分かってくれるか!!!!」(抱擁を強める)
「いいからもう帰れ」
◇◆◇
数年振りに書いたのがこれか…。
ラダカノラダ。
双子にゲンなりする翼竜。
「…髪か」
「へ?」
夜会への出席の為に迎えに来た相手の姿を見て、最初の発言がそれだった。
それなりの力を持つ要人のパーティーなので、一応気を使ったらしい。彼の銀髪はカットされ整えられていた。
もっとも、そうするようにメイドたちに言い含めたのは、他ではないアクセルなのだが。
「馬子にも衣装とは良く言ったものだ」
「言われると思ったよ…」
メイドたちに散々弄られて鏡の前に出された時の衝撃と言ったら!
普段、割りとカジュアルな格好の為、こ洒落た服には違和感があったのだが、あれよあれよと髪を切られたりメイクされたりすると、ちょっとした貴族の青年に見えなくもない。
手伝ってくれたメイドたちは「これでどんな方にも引けをとりません!」と口々に褒め称えてくれた。
俺もヤルじゃん!と内心ガッツポーズをしたのは秘密である。
その分、普段、自分がどう思われているのか気になるが、そこは敢えてスルーをした。
着せられた服は、少し軍服を意識したデザインなのだろう。色調は紺碧で、詰襟があり、嫌味にはならない程度に白い刺繍がされていた。
手首にも同じ鳥の様なデザインの刺繍がされていた。
メイド曰く、この家に代々伝わるものらしい。
装飾はそれだけである。シンプルであるが、ダヴはかなり気に入っていた。
ただ、こちらの世界のものなので防御力や耐久性には不安が残る上に武器もそうそう隠せないが、簡単な攻守の護符を貼り付けたので何とかなるだろう。
「ありがとう、何かわざわざ仕立ててくれたって聞いたぞ」
「礼ならメイドたちに言え。お前の軍服が見てみたいと言うのでな。面白そうだから乗っかってみた。
似合わなかったら盛大に笑おうと思ったが、残念だ。実にな」
「…うん、最後の情報はいらない…」
彼女のSっぷりは今日も絶好調らしい。
「私はお前を弄るのが趣味だからな」
「俺、頑張るよ…。
でもさ、今夜の俺のお目当ては、アクセルのドレス姿だったんだけどな~」
ダヴにとっての一番のメインは、アクセルの安全…よりも今日は彼女の姿だったのだ。
身体のラインが出るのも捨てがたいが、ダヴの好みはフリフリであったりする。
(絶対に着ないってわかってるけどな!)
所詮は夢である。
「今夜のは仕事だから仕方あるまい。魔導師とは言え、軍の末端だからな。諦めろ」
勿論、普段の軍服より数段華やかではある。礼服に近い。
ベルベット生地のワインレッドを基調色にし、それこそ刺繍はダヴのとは比べ物にならないほど豪華で、上衣は元よりスラックスのサイドにも施されている。
詰襟の下には小さなマジックアイテムの透明な宝石が埋め込まれているが、一般の人には眩い輝きを放つダイヤモンドにしか見えない。
「いや、わかってる、けど」
たまには惚れた相手の違う姿が見たいのだ。軍服姿もいいのだが、元々中性的な顔立ちな為、厳つい軍服だと、少年というか何というか…とにかくアンバランスで危ないのだ。
…色々と。
「…ふむ」
ブツブツ呟く彼の胸に手を添えて、相手の耳許に唇を近付けた。
彼女の甘い匂いに誘われて、相手へ目線を落とす。
熱を孕んだカカオ色の瞳が、物欲しそうに瞬き、見上げてきた。
そして吐息混じりに囁く。
「深夜に私の部屋に来い。着飾って待っていてやる」
最後に頬に掠めるようなキスを、一つ。
「!」
「時間だ。行くぞ」
右手で己の頬を叩き、そのまま顔全体を覆う。
「こんな時に誘うなっつーの。集中出来ないだろうが」
この夜は、長くなりそうだ。
◇◆◇
服の説明って難しい…。
「へ?」
夜会への出席の為に迎えに来た相手の姿を見て、最初の発言がそれだった。
それなりの力を持つ要人のパーティーなので、一応気を使ったらしい。彼の銀髪はカットされ整えられていた。
もっとも、そうするようにメイドたちに言い含めたのは、他ではないアクセルなのだが。
「馬子にも衣装とは良く言ったものだ」
「言われると思ったよ…」
メイドたちに散々弄られて鏡の前に出された時の衝撃と言ったら!
普段、割りとカジュアルな格好の為、こ洒落た服には違和感があったのだが、あれよあれよと髪を切られたりメイクされたりすると、ちょっとした貴族の青年に見えなくもない。
手伝ってくれたメイドたちは「これでどんな方にも引けをとりません!」と口々に褒め称えてくれた。
俺もヤルじゃん!と内心ガッツポーズをしたのは秘密である。
その分、普段、自分がどう思われているのか気になるが、そこは敢えてスルーをした。
着せられた服は、少し軍服を意識したデザインなのだろう。色調は紺碧で、詰襟があり、嫌味にはならない程度に白い刺繍がされていた。
手首にも同じ鳥の様なデザインの刺繍がされていた。
メイド曰く、この家に代々伝わるものらしい。
装飾はそれだけである。シンプルであるが、ダヴはかなり気に入っていた。
ただ、こちらの世界のものなので防御力や耐久性には不安が残る上に武器もそうそう隠せないが、簡単な攻守の護符を貼り付けたので何とかなるだろう。
「ありがとう、何かわざわざ仕立ててくれたって聞いたぞ」
「礼ならメイドたちに言え。お前の軍服が見てみたいと言うのでな。面白そうだから乗っかってみた。
似合わなかったら盛大に笑おうと思ったが、残念だ。実にな」
「…うん、最後の情報はいらない…」
彼女のSっぷりは今日も絶好調らしい。
「私はお前を弄るのが趣味だからな」
「俺、頑張るよ…。
でもさ、今夜の俺のお目当ては、アクセルのドレス姿だったんだけどな~」
ダヴにとっての一番のメインは、アクセルの安全…よりも今日は彼女の姿だったのだ。
身体のラインが出るのも捨てがたいが、ダヴの好みはフリフリであったりする。
(絶対に着ないってわかってるけどな!)
所詮は夢である。
「今夜のは仕事だから仕方あるまい。魔導師とは言え、軍の末端だからな。諦めろ」
勿論、普段の軍服より数段華やかではある。礼服に近い。
ベルベット生地のワインレッドを基調色にし、それこそ刺繍はダヴのとは比べ物にならないほど豪華で、上衣は元よりスラックスのサイドにも施されている。
詰襟の下には小さなマジックアイテムの透明な宝石が埋め込まれているが、一般の人には眩い輝きを放つダイヤモンドにしか見えない。
「いや、わかってる、けど」
たまには惚れた相手の違う姿が見たいのだ。軍服姿もいいのだが、元々中性的な顔立ちな為、厳つい軍服だと、少年というか何というか…とにかくアンバランスで危ないのだ。
…色々と。
「…ふむ」
ブツブツ呟く彼の胸に手を添えて、相手の耳許に唇を近付けた。
彼女の甘い匂いに誘われて、相手へ目線を落とす。
熱を孕んだカカオ色の瞳が、物欲しそうに瞬き、見上げてきた。
そして吐息混じりに囁く。
「深夜に私の部屋に来い。着飾って待っていてやる」
最後に頬に掠めるようなキスを、一つ。
「!」
「時間だ。行くぞ」
右手で己の頬を叩き、そのまま顔全体を覆う。
「こんな時に誘うなっつーの。集中出来ないだろうが」
この夜は、長くなりそうだ。
◇◆◇
服の説明って難しい…。
*本編後。二人の関係は進んでます(笑)
苦手な方は御注意を。
ぐぃっ。
朝日を感じて目覚めると、首が右斜め下固定されていた。
「えっ」
全く予想外の状況に、ツァーリは肘で体を支えたままの態勢で暫く停止する。首が、全然動かない!
右肘に全体重をかけ、自由になった左手で首回りを触ってみる。
「あ…」
髪の毛が、背中のファスナーに挟まっている。
昨日、宝の地図のダンジョンを見つけ、連戦に連戦を重ねて戻り、そのまま着替えもせずに寝てしまったのだ。それに、最近手入れを怠っていた為に伸びてしまった銀髪が絡まったんだろう。
サンディに取って貰おうと呼び掛けたが、生憎出掛けているらしい。
仕方無しに無理やり引き抜いた。
「…っ」
一瞬走る小さな痛みに眉を潜めて…。
「何をしている」
呆れを含んだ声色がした。エスだ。
朝の鍛練から帰って来たのだろう。汗の臭いがする。
「おはよう。エス」
どんな時でも微笑みを崩さない。勿論、こんな時でもツァーリは柔らかい微笑みである。
瞬時にエスは状況を理解すると、僅かに溜め息を吐いた。
「……」
ツァーリの背後に行き、ベッドに腰掛ける。そしてファスナーと銀糸を分け始めた。
「ありがとう」
普段はモンスターを叩き潰す指先は、太く大きいのだが、その実、メンバー内で一番器用なのだ。
一分をしないうちに、自由になった。
たが動く気配がなく、背後からジジジっと、金具がずれる音がする。ファスナーを下ろしているらしい。
「?」
肩甲骨の辺りまで下ろされる。外気に触れ、肌が粟立つ。
いつの間にか、ウェストが両手に固定され、いや、左手で固定され、右手はもぞもぞと動いている。
「まっ、――っ!」
明らかに不埒に動く手に意識が向いた時だった。
生温かい質感が背中に生まれる。
ゆっくりと、動く。
「っ」
上に。下に。繰り返す。
過ぎ去ったところは、又、粟立つ。
「エスっ」
切羽詰まった声で非難を上げれば、くぐもった笑い声。
有らん限りの力で振り返り手を伸ばしても、パーティー内最速を誇る彼を捕まえることは出来ず、くつくつと笑い声だけ残して、消えてしまった。
湯浴びに行くのだろう。
「……はぁ」
何だか朝から体力を使いきった気がして、再びベッドに身を投げた。
◇◆◇
エスがへんたいに!
BLな作品が無いので書いてみたら、エスがへんたいに!
苦手な方は御注意を。
ぐぃっ。
朝日を感じて目覚めると、首が右斜め下固定されていた。
「えっ」
全く予想外の状況に、ツァーリは肘で体を支えたままの態勢で暫く停止する。首が、全然動かない!
右肘に全体重をかけ、自由になった左手で首回りを触ってみる。
「あ…」
髪の毛が、背中のファスナーに挟まっている。
昨日、宝の地図のダンジョンを見つけ、連戦に連戦を重ねて戻り、そのまま着替えもせずに寝てしまったのだ。それに、最近手入れを怠っていた為に伸びてしまった銀髪が絡まったんだろう。
サンディに取って貰おうと呼び掛けたが、生憎出掛けているらしい。
仕方無しに無理やり引き抜いた。
「…っ」
一瞬走る小さな痛みに眉を潜めて…。
「何をしている」
呆れを含んだ声色がした。エスだ。
朝の鍛練から帰って来たのだろう。汗の臭いがする。
「おはよう。エス」
どんな時でも微笑みを崩さない。勿論、こんな時でもツァーリは柔らかい微笑みである。
瞬時にエスは状況を理解すると、僅かに溜め息を吐いた。
「……」
ツァーリの背後に行き、ベッドに腰掛ける。そしてファスナーと銀糸を分け始めた。
「ありがとう」
普段はモンスターを叩き潰す指先は、太く大きいのだが、その実、メンバー内で一番器用なのだ。
一分をしないうちに、自由になった。
たが動く気配がなく、背後からジジジっと、金具がずれる音がする。ファスナーを下ろしているらしい。
「?」
肩甲骨の辺りまで下ろされる。外気に触れ、肌が粟立つ。
いつの間にか、ウェストが両手に固定され、いや、左手で固定され、右手はもぞもぞと動いている。
「まっ、――っ!」
明らかに不埒に動く手に意識が向いた時だった。
生温かい質感が背中に生まれる。
ゆっくりと、動く。
「っ」
上に。下に。繰り返す。
過ぎ去ったところは、又、粟立つ。
「エスっ」
切羽詰まった声で非難を上げれば、くぐもった笑い声。
有らん限りの力で振り返り手を伸ばしても、パーティー内最速を誇る彼を捕まえることは出来ず、くつくつと笑い声だけ残して、消えてしまった。
湯浴びに行くのだろう。
「……はぁ」
何だか朝から体力を使いきった気がして、再びベッドに身を投げた。
◇◆◇
エスがへんたいに!
BLな作品が無いので書いてみたら、エスがへんたいに!
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現在、役者として成功することを夢みつつ、しっかり腐女子になっている20代です。
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